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第10回「リフォームを考える-4」
2004.10.13

リフォームの具体例
1-1:まず足から弱ってきます。床につまずきの原因となるものはなるべく置かないようにする。床に置いている荷物は整理して、不要品は有効処分を行なう。これだけでもかなりの事故予防になります。コタツを使うより、リビングを床暖房に替えることでつまづきの要因は大きく減らせます。また床暖房でリビングの床が高くなるので、和室との段差が解消できる場合があります。
1-2:お風呂も家庭内事故の発生しやすい箇所です。今は、出入口の段差を解消したユニットバスが出ています。出入口の段差がなければ、車イス生活になっても、バスチェア―に座ったままシャワーを使うことができます。お風呂のリフォームに合わせてシャワーを付けるというのであれば座シャワーをつけておけば、介護が必要になった時でも、気軽にシャワーで体を清潔にできます。座シャワーというのは、座って、体全体にシャワーが当るので、夏は浴室を温めずにシャワーを使うことができます。松下電器産業から販売されています(http:// www.hes.matsushita.co.jp/ navi/ zashower/)。シャワーは、最初から温かなお湯がでるタイプを選ぶよう、ちょっと気をつけてください。
浴室暖房乾燥機能もつけておいたほうがいい。特に血圧の高い方には、浴室の温度差を少なくすることで入浴時の危機回避を期待できます。また介護が必要になった時、冬でもシャワーだけで快適に清潔にすることができます。
扉は3枚折戸や、一部を外せるタイプが便利。浴室で倒れた場合、体が邪魔になってドアが開けられる緊急対応ができなかった例が多く報告されています。
スペースが許せば、二人入浴できる大きいタイプに替えてはいかがでしょう。夫婦一緒に入浴すれば、万一の事故にもすぐに対応できるし、ガス代も少なくてすみます。将来、ヘルパーさんに入浴介助を依頼するときも、二人入浴タイプだと入りやすい。今まで一緒に入浴する生活をしてこなかったご夫婦にとって、恥ずかしいと思われるかもしれませんが、歳月を経てきたお互いの体をいとおしく思うことは非常に大切なことです。入浴時、相手の体の異変に気づくということもあります。特に寝室を分けているご夫婦は、お風呂が重要なスキンシップの場所になりますから。
浴槽のまたぎ高は40p〜45p。エプロンとよばれる浴槽の縁の幅が広いと、またぐときにバランスを壊しやすいです。腰掛けて浴槽に足を移せるよう、浴槽の前後のエプロンを広くとったタイプがあります。そうしたタイプを選んでおかれると、介助されるようになったときも使いよいです。床材は滑り止めが施されているタイプを選ぶこと。滑っての事故は多いです。
浴室のリフォームはかなり大掛かりになるので、行なう時は、介護時に備えることも考えておくほうがいいです。
とりあえず簡単な予防として、入口の段差をスノコで解消する方法があります。
1-3:脱衣室は、座って脱ぎ着ができるようベンチと手すりを付けておくといい。
1-4:玄関の上がり框もベンチと手すりがあると、体が不安定になる靴の脱ぎ履き時の転倒を防ぐことができます。
1-5:足の筋肉が衰え、視力が衰えると、階段で踏み外す事故が置きやすくなります。事故予防に手すりは必需ですね。その手すりも、階段の途中で途切れないようにつけておくことが大事です。手すりをつける場合、照明を組み込んだ手すり(松下電器産業から発売されています)を付けておくと、段差が見えやすくなります。資金に余裕があれば、階段一段一段に照明を組み込んでおくと見やすい。が特に下りの最後の1段は、見えなくて踏み外すことが多いので、ここだけでも足元に照明をつけておくとよい。コンセントがあれば、ルームライトを取り付けることで照明を得ることができます。また階段の縁にカラフルなテープを交互に貼ることで見やすくする方法もあります。

1-6:トイレは洋式便器がラクです。汲取り式のトイレでも、便器は洋式に替えることができます。暖房便座で、温水洗浄、温風乾燥機能がついているもの。さらに立ち上がり時にお尻を持ち上げてくれるタイプを選べばラクに立ち上がれます。本格的にリフォームされるのでしたら、トイレは寝室のすぐそば、できれば隣接してレイアウトされることをお勧めします。トイレスペースは、将来、介助を受ける場合も想定して間口は4尺5寸(1m36.5p)以上確保しておくほうがいいです。本格的なリフォームをする場合であれば、トイレと洗面・脱衣室を隣接させ、可動間仕切りにしておけば、介護が必要になった時、間仕切りを取り除いてワンルームとして介護スペースを捻出することができます。
1-7:火を使うキッチンはキケンがいっぱいです。高齢になるに従い、耳、鼻、皮膚などの機能も低下してきます。コンロの火が衣服に燃え移っているのに気づかず、大やけどをした報告がかず多く寄せられています。特に3つ口コンロは、奥のコンロを使っているとき、手前のコンロの火が衣服に燃え移りやすいのです。3つ口コンロは、短時間に数多くおかずをつくらなければならない、子供のお弁当を作るときには便利ですが、もう仕事もリタイヤして、ゆっくり時間を使えるようになれば、2口コンロで十分です。それよりお鍋を火にかけたまま消し忘れた時に自動消火する消し忘れタイマーや焦げ付き消火機能、てんぷら油が自動発火するのを防ぐ油加熱防止機能の付いたコンロを選ぶほうが事故防止効果は大きいです。
視力が衰えてくるので、包丁を持つ手先に照明が当るよう、スポットライトなどをつけることも効果的です。換気扇は掃除がしやすいものを。フィルターが使い捨てタイプは経費がかかるけど、掃除はラクです。
踏み台を使わなければ出し入れできない高い位置に取り付けられた収納スペースを取り除いてキッチンを広くすっきりしてしまうのもいい方法です。もう使用しないと思われる調理道具や器は、利用する人に譲るなど有効処分をしましょう。昔ながらの葬祭を考えて、多くの道具を備蓄されているご家庭も多いと思います。昔のように自宅で食事を作って出すことは、人手がなかったり、ご近所にそうした風習がなくなったりして不可能になっています。わが家の場合はどうか考えて、不必要だと思えば有効処分してすっきり暮らすほうがいいですよ。
1-8:照明器具は、ダウンライトなどは高齢期の住まいには不向きです。ワット数の大きな電球をつけても、手元に届く照度は低いし、電球が切れたときは、相当の高さの脚立に上って替えなければなりません。これは危険です。新聞を読むときは、手元に光が届くスタンドを用いるなど、複数の照明を用途に合わせて使うほうがいいです。スタンドを使う場合、電気コードが床を這って、つまづきの原因にならないよう、コンセントの位置や高さに気をつけてください。電球の交換のしやすさからは、壁などの壁面に間接照明を取り付ける方法も有効です。
1-9:室内の壁紙や床材は明るい色に。反射光で、間接照明の光でも明るく暮らせます。



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