[リストに戻る]


第9回「リフォームを考える-3」
2004.10.13

A今は元気なシニアがリフォーム&改築をするに当って、もし将来体が不自由に
なったときに備えて、具体的にどのような点に注意すべきか。それはなぜか。
(大掛かりなバリアフリー化を決行できる人は読者の中でも数少ないと思います。で
すので、例えば「家のこの部分に手すりをつけるとよい」ですとか、「ドアノブは握
り玉ではなくレバー式に変えるとよい」ですとか、比較的手軽にできるものを中心に
数点挙げていただけると幸いです。)

高齢期にリフォーム&改築を行なう意義

子育てが一応終了した夫婦にとってなにより大事なのは、夫婦が向き合って、対等な関係を結びなおすことです。一緒に楽しい時間を過ごし、その人と一緒に過ごすことがなにより幸せであるという経験を積み重ねることで、そのあと長い介護がきた時、愛情をこめて世話をすることができるのです。「もっと長く一緒に居たい」という気持ちがなければ、長い期間、自発的に介護を続けることはできません。

 高齢期の入口で行なうリフォームには3つの目的があります。
1、体力の衰えをカヴァーするリフォーム。
私達の体は骨によって支えられ、その骨を筋肉で動かしています。筋肉が衰えれば、足が上がらず、畳のヘリにもつまずいて転んでしまいます。骨がもろくなっていれば、転んだとき骨折してしまいます。ギブスをはめられて動きがとれない間に、廃用症候群で身体機能が失われ、寝たきりになってします。そうした悪循環のきっかけとなる家庭内事故を予防する目的で行ないます。
2、意欲の衰えをカヴァーするリフォーム。
子供たちが巣立つと、奥さんは食事作りや家事への意欲を急速に失うことがよくあります。もう数十年同じことを続けてきたわけですからね。また高齢期になると、奥さんの病気などで、ご主人が家事を代行しなければならないということも起こりやすくなります。そうした事態に備えることを目的として行ないます。

3、緊急時に備えるリフォーム。
万一緊急入院などで、家族以外の人に家の中を任せる場合のことも一応考えておく必要があります。

60歳台の健康な時期は、体に障害をもった場合のリフォームまで対策しておく必要はまだありません。例えば、手すりひとつ付ける場合でも、脳梗塞で右半身にマヒが残った場合、残された左半身の機能を生かすリフォームをしなければ用をなさないわけです。この場合、お医者さんや療法士さんの指導を受けてリフォームを行ないます。したがって、健康時は事故防止のレベルのリフォームでよいのです。



耳より館経験資源館見聞館プロフィールホーム